私の場合とは建物が私名義、土地が母親名義というだけで特に珍しいものではない。しかしネットでは「1枚の登記申請書でできます」と書いてあるページはあるが司法書士のサイトなので実例は出してくれない。出したら商売にならないからだろう。「1枚にこう書いたらいいんじゃないですか」というページもあったが推測では意味がない。
結論から言うと1枚ではだめだった。「権利者」(=所有者)を私と母で2名併記し「不動産の表示」も土地と建物を併記したのだが、「これじゃ共有してるみたいだから2枚に分けて下さい」と言われた。その2枚+1枚の骨組みをあげておく。
●建物の登記申請書
登記の目的 | 抵当権抹消(順位番号後記の通り) |
原因 | 〇年〇月〇日付 放棄←書類の通りの言葉で |
抹消すべき登記 | 〇年〇月〇日受付第〇〇号 |
共同担保目録(〇)第〇〇号←忘れずに | |
権利者 | 私の住所氏名 |
義務者 | 金融機関 |
添付情報 | 登記原因証明情報 登記識別情報または登記済証 代理権限証明情報←金融機関から私宛 |
〇年〇月〇日申請 〇〇法務局〇〇支局 御中 | |
申請人兼義務者代理人 | 私の住所氏名と印 |
登録免許税 | 金1,000円 |
不動産の表示 | 略 |
●土地の登記申請書
登記の目的 | 抵当権抹消(順位番号後記の通り) |
原因 | 〇年〇月〇日付 放棄 |
抹消すべき登記 | 〇年〇月〇日受付第〇〇号 |
共同担保目録(〇)第〇〇号 | |
権利者 | 母の住所氏名 |
義務者 | 金融機関 |
添付情報 | 登記識別情報または登記済証 代理権限証明情報←母から私宛の委任状 ※この欄は建物と同じにしていたら向こうの人が 消したりしていたので最終的な記載は不明。 建物の方に添付したものはこちらには書かない のだと思う。 |
〇年〇月〇日申請 〇〇法務局〇〇支局 御中 | |
申請人兼義務者代理人 | 私の住所氏名と印 |
登録免許税 | 金1,000円 |
不動産の表示 | 略 |
●母から私宛の委任状
私は、[baiseijaの住所氏名]に、下記の登記に関し必要な一切の権限を委任します。
〇年〇月〇日 [母の住所氏名と印]
記
登記の目的 | 抵当権抹消(順位番号後記の通り) |
原因 | 〇年〇月〇日付 放棄 |
抹消すべき登記 | 〇年〇月〇日受付第〇〇号 |
共同担保目録(〇)第〇〇号 | |
権利者 | 母の住所氏名 |
義務者 | 金融機関 |
不動産の表示 | 略 |
※土地の方の申請は本来母親がしなければならないので委任状が必要。この委任とは「申請人」に対するものであり、窓口に持って行く人(=使者)に対するものではない。郵便でも出せるわけだから。
では土地の方の「申請人兼義務者代理人」を母親にしたらいいかというと、「義務者代理人」として金融機関から委任されているのが私だけなので私の名前にせざるを得ない。
この委任状には母の印鑑を押すが、印鑑証明書は不要だった。損する手続ではないからかな?
■あとは細かいことだが、登記申請書の右端には金融機関からもらった「登記識別情報」を入れた封筒をホッチキス止め、左側で収入印紙の台紙をホッチキス止めして折り曲げて割り印を押す。その他の添付書類はクリップで留める。「登記原因情報」である、ローンを返済したという証明書などは返してほしければコピーを取って原本証明して原本と一緒に提出する。
同時に、土地の名義を私にする所有権移転登記も申請した。それは後ほど。