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2017年7月6日木曜日

やまぼこじゅんこう

京都では1日の「吉符入」からすでに祇園祭が始まっている。宵山に2度、山鉾巡行の日に1度行ったことがある。

さて17日と24日の山鉾巡行をテレビなどでは「やまぼこじゅんこう」と言っていることが多いが、聞いていて非常に気持ちが悪い。蒲鉾じゃないんだから「やまほこじゅんこう」が正しいと思う。

いや「なぎなたぼこ」「かんこぼこ」などみんな「ぼこ」じゃないか、と言う人もあるだろうが、これらは「連濁」で、前の語が後ろの語を修飾して結合している場合に後ろの語頭が濁音になっているだけである。「長刀という名前の鉾」だから「なぎなたぼこ」だ。他の例としては「空き箱=空いた箱」「山口=山の入り口」「山口組=山口さんの組」のようなものだ。

しかし祇園祭の「山」と「鉾」は全くの別物で、並列関係であるから連濁は起こらないはずである。

逆に、Wikipediaは「傘鉾」を「かさほこ」と訓んでいるが、「傘をかぶった鉾」だから「かさぼこ」でいいのではないかと思う。「綾傘鉾保存会」のドメインは ayakasahoko.com だが。

ちょっと違う話だがこの頃の若い人は「三分」を「さんふん」と発音する。連濁というようなある意味例外的な規則を覚えられず「分=ふん」という画一的な使い方しかできないのだろう。

結局は文法よりも当事者がどう言っているかが正解だし、言葉は時代と共に変化するものだから目くじら立ててもしょうがない。「さんふん」と言っている人達が大人になればそれが正解になってしまう。

ただ「ら抜き言葉」「すごい+形容詞」「全然+肯定」この3つだけは絶対に許せない。別に私の許しなど必要ないのだが。

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